転職活動の面接で短所を伝えると不利になるのか?「伝えるべきこと」と「面接や会社に与える影響」について解説


転職面接では、しばしば「長所と短所」について質問されます。
一般的に短所について話すときには、「短所にも捉えられるが、言い換えれば長所にもなる内容を選ぶ」ことがポイントになります。
しかし、内容によっては「正直に伝えるほうがいい」こともあるのです。
「面接で伝える短所とは何か」、「短所と欠点の違い」から「人と会社の関係」まで詳しく解説します。

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短所と欠点は似て非なるもの

転職面接で短所について話をするとき、わざわざ「本当の自分の悪い面」を伝える人は少ないでしょう。
面接担当者も、面接の場で「採用に不利になるような短所」を直接聞けるとは思っていません。
短所を聞く目的は、その陰に隠れた「欠点」を見抜く目的があります。
短所と欠点は、言葉の響きは似ていますが、意味は異なります。
短所は、その人自身が感じている「不得手」な一面をいいます。
一方、欠点は本人ではなく、第三者から見ても「足りていない」と思う面を言うのです。
転職面接で聞きたいことは「短所」であり、自分が不得手と感じていることについて、どのように取り組んできたのかを知る目的があります。
転職面接で聞かれる短所は、「話のタネ」の役割も持っています。
短所について話していくうちに、暗い気持ちになってしまうようでは「話のタネ」としてふさわしくありません。
転職面接の場で話す「短所」は、話題選びとして考えてみるといいでしょう。

業務に影響があり、努力で治せないことは面接で伝える

転職面接での短所は、話しのタネとしての役割が大きいのですが、中には話のタネではなく「伝えるべきこと」もあります。
話すべきこととは、自分の悪いところや欠点ではなく、業務に影響が出ると思われるクセや努力では治せないことです。
短所と聞くと「悪いこと」という印象があるかもしれませんが、短所がない人はいません。
また、短所は「悪いこと」ではなく、「特徴」として考えることもできるのではないでしょうか。
転職面接の場でも、短所について話を聞いているとき「これのどこが短所なんだろう」と感じることがあります。
しかし、話している本人は本当に自分の悪いことを暴露しているような面持ちで話しをしているのです。
自分では短所と思っていても、第三者から見れば問題ないこともあります。
人間である以上、みんなが自分なりに「短所」と感じている部分は持っているはずです。
努力でなおせないことは「短所」でも「欠点」でもありません。
ただ、「業務に影響が出ること」は短所でも欠点でもありませんが、伝えておくべきことでしょう。
クセ以外のことでも「気になること」を隠していたり、モヤモヤしたまま採用されたとしても、晴れた気持ちで入社することができません。
会社は、自宅で過ごすよりも長い時間を過ごす場所になるため、「自分のすべてをそのまま受け入れてくれるところ」であることが一番大切な条件なのではないでしょうか。

「気になること」を伝えることで即不合格になるとは限らない

気になることを伝えると、不採用になるかもしれないと思うかもしれません。
しかし大きな会社ほど、仕事の種類はたくさんあります。
また、大きな会社ほどさまざまな人たちを雇い入れ慣れているのです。
「気になること」や業務に影響が出ると思われることは、面接ではっきりと伝えておくことで、適した部署や仕事を与えてもらえることも考えられます。
採用担当者が一番に嫌うことは「なんだかわからないけど胡散臭い」と感じることです。
面接中に「何かこの人は隠している」と感じれば、なかなか採用は難しいでしょう。
しかし、面接で多少「違う」という点があったとしても、理由と対処策が見えれば、適切な対処で「解決」できることが多いのです。
会社の規模や余裕によっては、適切な対処が難しいこともあります。
これは「短所」や「欠点」の問題というよりも、会社と転職者との「ニーズのかみ合い」の違いであることが大きいのです。
採用担当者は、転職者が真剣に「自分の気になること」を話しているとき、転職者から大きな誠意を感じます。
そして、「気になることを面接の場で伝える姿勢」を高く評価したくなるのです。

まとめ

今回は、転職活動の面接で短所を伝えると不利になるのかについて、解説してきました。
人には短所や欠点があります。
転職面接に行く転職者は、「会社は営利目的の組織である」という思いが強いため、自分の気になることを伝えてしまえば「マイナスイメージになる」と思いがちです。
しかし、会社の運営は「社員一人一人」の力によって行われています。
どんなに年商や利益が高い会社であっても、社員一人一人の人生を大切にしない会社は、会社のもう一つの大きな役割である「社会貢献」を果たすことができていないのです。
人の個性を尊重し、一人一人の社員を大切にする会社こそ、将来的に生き延びられる会社なのではないでしょうか。