転職活動の面接に入る担当者の人数で会社を分析!1人・2人・3人それぞれパターン別に解説


転職面接を受けに行くと、会社ごとに面接担当者数の違いがあることに気がつきます。
面接に入る担当者数は、一般的に2人もしくは3人ですが、ときには1人だけのときもあります。
面接担当者の人数は、単に会社規模に比例するわけではありません。
今回は、面接に入る面接担当者の人数から「会社の中身」を分析していきたいと思います。
また、複数人の担当者が面接に入っているとき、「どの人が一番採用決定権を持っているのか」について、解説していきます。
もちろん例外のケースもありますが、一般的に多いケースとして、お読みくださいね。

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面接担当者が3人の場合

面接担当者を3人入れる会社は、最も一般的です。
面接担当者である3人は、それぞれ肩書が違い、それぞれ採用に関して役割が決まっています。
一人目は役員クラス、二人目は部長クラス、三人目は課長クラスであることが多いでしょう。

役員クラスの人は、第一面接のときにはほとんど口を出すことはなく、転職者の印象や立ち振る舞いをチェックしています。
採用に関する決定権も、第一面接ではまだ役員クラスの人は発揮しません。
二人目の部長クラスの担当者は、主に実務とはかけ離れた質問をすることが多いでしょう。
例えば、「駅から遠かったでしょう?」や「今日は暑かったでしょ?」など、採用とは一見関係のない話を振ってくることもあります。

部長クラスの人は、実務よりも人柄を見抜く力に長けています。
一見雑談のように思える会話を通して、転職者の人柄を探ります。
部長クラスの担当者の意見は、第一面接では4割程度ではないでしょうか。
実は、一次面接の採用決定権を一番握っている人は、三人目の課長クラスの担当者なのです。
課長クラスの人は、3人の中では一番肩書が低い人ですが、採用された場合一番転職者の近い存在になる人なのです。
そのため、課長クラスの担当者は「自分にとって、よりよい転職者」を採用するために一生懸命になっているのです。

課長クラスの担当者は、面接のときに実務に関することから、長く勤続する意志まで、ありとあらゆる質問をしてくるかもしれません。
「一番肩書が低そうだから、たいして採用に影響しない人」と思うのではなく、すべての質問に丁寧に答えていく姿勢がポイントになります。
面接に面接担当者を3人入れる会社は、会社組織として「きちんとしている会社」です。
さまざまな肩書の人を面接に入れることで、転職者をさまざまな角度と視点から見ることができます。
そして、面接はわずか15分程度ですが、就業時間中の15分はとても長い時間です。
この15分のために、仕事量が多い3人が面接に時間を割くということは、それだけ転職面接を大切に考えているということになります。

面接に3人の担当者を入れる会社は、転職面接についてもきちんとした社内規定があることが多いのです。
最近は、「ガバナンス」「法令順守」が会社に求められていますが、このような会社はすべてにおいて「きちんとした管理」がなされている傾向があります。

面接担当者が2人の場合

役員クラスが不在の場合は、面接を2人で対応することがあります。
面接担当者が二人の場合は、上司と部下であることが多いため、二人の様子から社内の人間関係や上下関係を見抜くことができます。
担当者が二人の場合は、パターンが2種類あります。

まず一つ目は、面接担当者3人のパターンから、ただ単に役員クラスがいなくなっただけのパターンです。
この場合は、3人のときと同様に部長クラスと課長クラスの二人であることが多いでしょう。

二つ目のパターンは、人事担当者と配属予定先の上司が面接に入るパターンです。
パターンの違いを見抜くことはなかなか難しいのですが、主に福利厚生や待遇についての質問が多い人は人事部から派遣されていることが考えられるため、人事担当者と思われるでしょう。

2人の面接担当者が面接に入っているときには、主にどちらかの一人が採用決定権を強く持っていることが多いようです。
部長クラスの人と課長クラスの人ならば、一次面接では課長クラスの人の方が決定権が強いのです。
二次面接に進んでいくと、課長クラスの人の意見を踏まえたうえで部長クラスの人の決定権が大きくなっていきます。
しかし、部長クラスの人の頭の中には「課長クラスの人の意見」がしっかりと入っています。
転職者とのかかわりが強くなる課長クラスの人が、強く採用を進めているときには、部長クラスの人が「ちょっとスキルが足りないかな」と思ったとしても、「採用してみようか」となることが多いのです。
人事担当者が面接に入っているときは、配属予定先の上司と人事担当者との権力差が採用決定権の比重に影響することがあるようです。
例えば、人事担当者がベテランで配属予定先の上司がまだ若手の場合は、人事担当者が採用決定権のほとんどを握ることがあります。
面接担当者が2人の場合は、面接を受けながら面接担当者の上下関係を探ってみるといいでしょう。

面接担当者が1人の場合

面接担当者が1人しかいないときは、要注意です。
会社の規模が小さいため、転職面接に入る人数が確保できなかったのかもしれませんが、そこまで人が足りない状況の会社は、常に人手不足である可能性があり、入社してからも忙しい毎日が待っているかもしれません。
また、面接担当者が1人しか入らないということは、採用決定権のすべてをその1人が握るということになります。
採用決定権のすべてを握ることができる人は、社内でも人事に関して力を持っている人です。
採用されたとしても、その担当者の気持ち次第で異動や昇格が決まることも考えられます。
例えば、小さな会社であれば社長が自ら面接を行うこともあります。
しかし、社長に気に入られて入社したということは、社長に嫌われたら会社に居づらくなってしまう可能性もあるのです。
面接担当者が一人しか入らない会社は、会社が「組織」というよりも、限られた人が力を持っている状態になっているのかもしれません。

まとめ

今回は、転職活動の面接に入る担当者の人数で会社を分析してみました。
会社にとって、「転職者を採用する」ということは、会社の雰囲気が変わる可能性もあり、お金もかかる大切なことなのです。
その大切な面接に「それだけの人数を入れるか」「どれだけの時間をさくか」は、その会社が転職者採用について「どれだけ大切に思っているか」の表れともいえるのです。
面接に一人しか担当者を入れない会社は、転職面接に慣れている可能性も考えられます。
「頻繁に中途採用を行っていないか」「離職率が高くはないか」など、調べてみることで、会社の内面を知ることができるかもしれません。